- 家づくりのこと
- 2019.07.18
ダクトレス熱交換システムとは? 後編
こんにちは、ニッケンホームです。
前回、住宅における「換気」についてお話しました。
建築基準法により現在、24時間換気の設置が義務付けられています。
■熱交換換気の目的
通常の24時間換気システムでは、室内の空気はその温度のまま排出し、外の空気もその温度のまま取り入れます。
夏場を例にした場合、30℃の空気を取り入れ、エアコンで冷やされた24℃の空気を排出するのです。
入ってきた30℃の空気は、エアコンにより再び24℃まで冷やされなければいけません。
熱交換では、24℃の空気を排出する際にいったん蓄熱しておき、30℃の空気を取り入れる際、蓄熱した空気を利用することで、冷やすことができるのです。
つまり、換気扇の作動による冷暖房効果の低下を、防ぐことができるのです。
熱交換率90%の場合、光熱費が27%お得になるデータもあるほど、優れた省エネ性能を持っています。
■ダクトレスのメリット
ダクト式の熱交換システムは、吸排気する空気を1台の熱交換器で蓄熱するため、壁や天井の中にダクトを通します。
経年により、ダクト内にはカビが発生したり、汚れが付着したりします。
カビや汚れを通した空気が室内に入ってくるのは避けたいもの。
壁や天井の中に設置されているため、メンテナンスが行き届かないことも考えられます。
ダクトレス熱交換システムは、換気部分に蓄熱機能を持っており、2台1組で1台が給気、1台が排気の役割を果たし、70秒ごとにファンが反転して熱交換と給排気を行います。
・フィルターを掃除機で吸い取るだけの簡単お手入れ。
・ダクト内のカビや汚れを心配する必要がない。
この2点こそ、ダクトレス熱交換システムのメリット。
デメリットは、外壁に付く換気口が若干大きいことくらいでしょうか。
住宅の冷暖房効率を上げることは、これからの家にとって非常に大切なこと。
簡単、清潔に実現できるのが、ダクトレス熱交換システムです。