- 家づくりのこと
- 2023.11.14
ニッケンホームが考える高断熱の基準とは!?
こんにちは、ニッケンホームです。
快適で健康的な暮らしを実現する上、省エネで家計と環境にやさしい高断熱の家。断熱性は住宅性能を見極める重要な要素だからこそ、明確に数値で表すこともできます。
家全体の断熱性を示すのがUA値(ユーエーチ)。住宅性能や断熱への関心の高まりとともに近年、住宅会社のホームページやSNS、動画などで目にする機会も増えています。
■UA値の見方
UA値とは「外皮平均熱貫流率」のことで、家の中の熱量がどのくらい外に逃げるかを表しています。具体的な単位、計算は下記の通りですが、専門的でややこしくなるため、家づくりの際は結果としてのUA値を見ておけば良いでしょう。
外皮平均熱貫流率(UA値)[W/㎡・K]=建物が損失する熱量の合計[W/K]÷外皮面積[㎡]
UA値は数値が小さいほど断熱性は高く、数値が大きいほど断熱性は低くなります。UA値1.0の建物とUA値0.5の建物では、後者の方が断熱性は高いと言えます。
■ZEH(ゼッチ)住宅とは?
家づくりを検討されているお客様からは、「ZEH住宅を建てたい」というご要望をいただく機会も多くあります。
ZEHとはNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称で、断熱性能や省エネ性能を高めつつ、太陽光発電などによりエネルギーをつくり出して、年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを目指した住宅です。
ZEH住宅として認められるにはいくつかの要素がありますが、建物としてあらかじめ満たしておく必要があるのが強化外皮基準です。これがまさに建物の断熱性を判断する基準であり、国内の地域ごと(1~7地域)にUA値(0.6~0.4以下)が決められています。
ニッケンホームの本社がある愛知県一宮市は、6地域に含まれており、ZEH基準はUA値0.6。つまりこのエリアでZEH住宅を建てようとすると最低限、UA値0.6以下の建物が必要になります。
なお、2030年以降に新築する住宅はZEH基準を満たすことが義務化されるという動きもあります。その意味では、将来の新築住宅の最低限の性能と言って良いでしょう。
■さらなる高断熱の家はHEAT20の基準を
ZEHより厳しい基準として「HEAT20」があります。HEAT20は、2009年に発足した「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会(Society of Hyper- Enhanced insulation and Advanced Technology houses for the next 20 years)」の略。G1、G2、G3の3段階で、ZEHよりも高い基準を示しています。UA値は以下の通り(6地域の場合)。
HEAT20 G3 0.26
HEAT20 G2 0.46
HEAT20 G1 0.56
ZEH基準 0.6
ニッケンホームでは現在、ZEHよりも高性能なHEAT20のG2の建物を推奨しています。G2以上のご要望にも柔軟に対応していますが、G3は建物価格がかなり上がってしまうのも事実。G2は将来的に見ても相当高い水準の高性能住宅であり、建物価格と光熱費の観点から最もコストパフォーマンスが良い家だと考えています。
私たちは高性能な家の基準をクリアしつつ、数値だけにとらわれることなく、実際に快適さを感じられることと、お客様の求める暮らしを実現する家づくりのサポートを大切にしています。