勉強がはかどる家づくりの小さな工夫
マイホームを建てるタイミングとしては、子育て世帯が建てるタイミングが1つのキーになる場合が多いでしょう。
今までは賃貸住宅に住んでいたけれども、子供が小学校に入り部屋が必要となったり、子どもが増えて家が手狭になってきたりと、住まいに関するターニングポイントは子どもの成長に関わることが多いです。
新しく家を建てて住み変えようというきっかけが子どもの成長が理由の場合、建てる住宅も子どものことを考えた住宅にしたいという気持ちが強くなるでしょう。小さなお子さんがいる家庭では、安全面や子育てがしやすい環境を整えたくなります。小学校に上がったお子さんがいる場合は、家族との意思疎通がしやすい環境や勉強がしやすい家づくりに興味を持つことが多いでしょう。それぞれのライフスタイルや人生のシーンに適応した家づくりを行うことで、各々の家庭にマッチした住宅ができあがります。
子育ての中でも一番注目が高いのが、勉強ではないでしょうか。幼稚園や保育園に通っているときは、自宅でひらがなの読み書きの練習する程度でも特に不便は感じていません。しかし、小学校に入ると、少しずつ学校での勉強が進んでいきます。毎日宿題も出ますし、家での慣れない家庭学習も行なっていかなければなりません。ただ、相手は子どもですので、親が思う通りに勉強をしてくれない日も多いでしょう。その時の親のストレスは計り知れないものです。
少しでも子どもたちの勉強がはかどる住宅になれば、そうしたストレスもなくなりますし、子どもが学校の授業に遅れていくことも少なくなります。今回は勉強がはかどると言われている家づくりの小さな工夫についてご紹介します。
低学年は目の届くところでの勉強を
小学生くらいまでのお子さんの環境としては、親が目の届く範囲で勉強をさせるのが良いでしょう。特に低学年のお子さんは、教科書や宿題で字が読めなかったり問題の解き方が分からない時に調べる方法すら分からなかったりします。そうなると、どうしても親の目が届くところで宿題や勉強をしないとならないタイミングが増えてきます。
子どもの勉強を見る役割としては、父親は仕事で平日は不在になりがちなことが多いので、どうしても母親の役割になるでしょう。ただ、子どものことを見るだけでなく、晩御飯の支度や洗濯など家事も兼任しなくてはなりません。そのような状況を想定すると、家事をしている時に並行して子どもたちの勉強ができるとお母さんの仕事が効率的に進められて最適です。
特に料理の時間が子どもたちの勉強を見る時間として最適です。キッチンから目の届くところに子どもたちが勉強できるスペースを設けると良いでしょう。キッチンの向かいにダイニングがあるとしたら、ダイニングにテーブルを備え付けたり、対面キッチンの目の前にテーブルを置いたりする間取りが考えられます。数年後、備え付けられたテーブルを子どもたちが使わなくなったとしても、お母さんの趣味の作業スペースにも活用できます。また、家族の共有のパソコンを置くようにすると、子どもたちが使うことを想定しても、危険なサイト等に接続することも見守れますし、長時間の使用にはならない利点も生まれます。
誘惑のあるものは遠ざける
子どもだけではなく大人も思い当たるところがあると思いますが、集中して何かをしないといけない時に、気になるものが近くにあると気が散ってしまいがちです。おもちゃやゲームやスマホ、テレビ、マンガなどが目の前にある環境では、どうしても誘惑に負けてしまうこともあるでしょう。一度、気になってしまったら勉強どころではなくなってしまいます。
そうした誘惑のあるものは、勉強する時には目の前からなくすため、すぐに片付けられるような収納があると良いでしょう。勉強をしようと思った時にすぐに片付けられるよう、あらかじめ収納スペースやおもちゃをしまう入れ物を用意しておくと、勉強のやる気も削がれずにスムーズに移行することができます。できれば扉がついた収納スペースなど、誘惑が子どもたちの目に見えないようにすると効果的です。
勉強する時には、大人たちも子どもに配慮した方がさらに効果的です。勉強している隣でスマホのゲームをしていたり、テレビの音が聞こえたりしていると、子どもたちの集中力を欠きます。
また、勉強するスペースの目の前には窓がない方が良いことも多いです。建物の立地条件にもよりますが、外がよく見えて友達が遊んでいる姿が見えるような窓の場合、集中力の妨げになる可能性もあります。勉強机を配置する場所はそうしたことも考え、子ども部屋の間取りを計画しましょう。