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資金計画
2019.07.12

住宅ローンは繰上げ返済すべき?!

住宅を購入した後に気になるのが住宅ローンの返済。繰上げ返済を行なって、少しでも早く住宅ローンの返済を終わらせたいと考える方も多いでしょう。繰上げ返済を行うために毎月少しずつ貯蓄を行なって、1年に1度繰上げ返済を行なっている家庭もあります。
実際に住宅ローンの繰上げ返済を行うと、どの程度の利息を減らせるのかを知った上で繰上げ返済を行なった方が、今後の繰上げ返済も含めた目安をつかみやすいでしょう。また、繰上げ返済を行なっても、支払い利息をあまり減らす効果が期待できない場合もあります。住宅ローンを繰上げ返済する特徴や繰上げ返済の考え方、メリットやデメリットを解説します。

繰上げ返済の効果

繰上げ返済を行なった時の効果としては、利息を減らせるということを想像すると思います。
毎月、コツコツとお金を貯めた分を繰上げ返済した場合、そのお金は借入している元金に充当されることになります。繰上げ返済をして元金が減ると、今後は元金が減った金額に対して利息を支払わなくても良いことになります。
利息の計算は、返済期間が残っている間中、元金に対して利息がかかってくる計算となりますので、借入期間が長く残っているうちに繰上げ返済を行なった方が、期間が長い分、利息を大きく減らせます。
逆に繰上げ返済を行うのが完済する間近であれば、繰上げ返済によって元金を減らしたとしても、利息を減らす効果は大きくは期待できません。繰上げ返済を行うのであれば、早めに行なった方が、効果が大きいのでお得です。

繰上げ返済は2つの方法を選択できる

住宅ローンの繰上げ返済を行うときには、2つの繰上げ返済方法を選ぶことができます。その1つ目が、繰上げ返済を行なった分、毎月の返済額を軽減する方法です。
住宅ローンは、毎月の返済額が一定となる元利均等方式が主流となります。毎月、一定の金額の支払いとなりますので、家計のやり繰りも目安が立てやすいです。その一方で返済が進んでいっても、毎月、返済していく金額は変わりません。
繰上げ返済時に返済額を軽減する方法を選択すると、毎月の返済額を圧縮することができます。その代わり、繰上げ返済をしても返済年数は変わらないので、借り入れ時の条件通りの返済年数となります。
「子どもの進学など、中長期で家計を考えると、毎月の返済金額の負担が重たい」というのであれば、返済額を減らす繰り上げ返済を行えば、毎月の返済金額が減りますので資金繰りが楽になります。

返済期間を短縮できる繰上げ返済もある

もう一つが返済期間を短く短縮する方法です。
住宅ローンを早く完済したい場合は、返済期間を短くする返済方法を選択した方が良いです。
「住宅ローンの借り入れ時には70歳までのローンにしていたけれども、年金も不安だし早く返し終えたい」と考える方も多いと思いますので、そうした方は返済期間を短くすることで将来的なメリットを受けられることになります。

繰上げ返済をしない方が良い場合

少しでも多く繰上げ返済を行なった方が、銀行に支払う利息を減らせてメリットがあるのは事実です。ただ、繰上げ返済を行なった方が良いのかどうなのかは、家庭の状況や環境、お財布事情も複合的に考えて決断した方が良いです。
例えば、銀行の預金の中に余剰資金が500万円あったとします。銀行に寝かしておくだけではもったいないなと考える方もいらっしゃると思いますが、500万円全額繰上げ返済に使った後も、お金にゆとりがあるかどうかは検討が必要です。
繰上げ返済を行なっても、資金にゆとりがあることが分かっている場合でも、一度、今後の家計や他にお金がかかるものについて考えた方が良いです。
車の買い替えを検討していたり、子どもの進学でまとまった資金が必要になることが分かっているのであれば、繰上げ返済に充てようとしていいた500万円を車の買い替えや子どもの進学のお金にする方が、繰上げ返済を行うよりもメリットが大きいです。
その理由は、住宅ローンの金利は政策的な誘導もあり他のローン商品の中でも低金利になっている点があります。例えば、住宅ローンに繰上げ返済を行ったとします。ただ、来春からの子どもの進学の費用が不足するので、金融機関から借り入れをすることになったとします。その場合、住宅ローンの金利の方が安いことが一般的で、学資ローンの方が、金利が高い傾向にあります。
車のローンやクレジットカードのキャッシング等も同様に住宅ローンよりも一般的には金利が高くなります。そのため、他のローンやキャッシングを使う予定がある場合は、金利の安い住宅ローンの繰上げ返済を行うよりも、他のローンの借り入れを行わない方がお得になることが多いでしょう。
こうしたことも、事前に繰上げ返済や他の借り入れ等のシミュレーションを行えば、一目瞭然となりますので、しっかりと繰上げ返済の効果を把握した中で行うのが安心です。

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