住宅会社を選ぶ基準はデザイン、性能?
住宅会社を選ぶ時の基準はどこにあるでしょう?住宅のデザインも気になりますし、耐久性や省エネ性などの住宅の性能も気になるところです。
「私は外観やデザイン性を重視する」という方もいますし、「ランニングコストが低い省エネ住宅が欲しい」や「住み心地の良い住宅が良い」と性能を重視する方もいます。
デザイン性を重視するか性能を重視するか、住宅会社を選ぶ基準について考えてみましょう。
デザイン性を重視して住宅会社を選ぶ
住宅の外観や内部のデザインは重要です。住宅は高額ですので、一度建てた住宅をリフォームしてデザインを変更するのは費用もかかりますし、物理的に不可能なことが出てきます。内装の壁紙を変える程度であれば、生活しながら変更することもできますが、建物の形を変えたい等があると大規模な増改築が必要になります。
デザイン性を重視する人にとっては、デザインをしっかりと考えて建ててくれる住宅会社は、長い間暮らすことを考えても心強い会社になります。 デザイン性の高い住宅会社を選ぶ時には、そこの会社が得意とするデザインが自分好みのデザインかどうかを見極めることが必要です。住宅のデザインも各社で独自の味があります。また、技術的に得意なデザインと不得意なデザインもあります。今までの住宅施工の実績を見せてもらいながら、自分の中で理想としている住宅かどうかを見極めていきましょう。
また、住宅の外観や内部のデザインだけでなく、生活動線やライフスタイルも考慮してデザインの一部に取り入れてくれることが住宅会社を選ぶ視点として必要です。パッと見はとても素晴らしくても、実際に生活をすることが全く考慮されていないデザインであれば、暮らし始めた後に困ることが多いです。
住宅の性能を重視して住宅会社を選ぶ
先ほどのデザイン性を重視して選ぶ方とは対照的に、住宅の性能を重視して住宅会社を選ぶ方も多くいます。住宅の性能と言っても色々な視点があり、地震に強い住宅であったり省エネ性能が高い住宅、子育てがしやすい工夫がされている住宅など、性能の中からも特に重視する部分があるでしょう。
また、性能を重視する中でも、ランニングコストに優位性を感じる方も多いです。20年、30年と長期間暮らすことを考えるとデザイン性を落としたとしても、省エネ性が高い住宅に住んだ方がランニングコストは確実に抑えることができます。
例えば、年間の冷暖房費が5万円少なくできる住宅であれば、30年間で150万円のランニングコストを削減できます。また、耐久性の高い外壁や部材を用いると、外壁の修繕サイクル等を長くすることができますので、その分、修繕費用を減らすことができます。 デザイン性は高いけれども、性能が低い住宅でランニングコストやメンテナンス費用が高くなる場合と、デザインは我慢したけれども性能が高い住宅を比較すると、それぞれの価値観で選択が異なるでしょう。
また、性能を重視する場合は、その住宅会社の技術力や実績も検討する必要があります。技術力や実績を有した会社であれば、性能が高い住宅を造る事が可能ですが、技術も実績もない住宅会社では性能が高い住宅になるか不安が残ります。
住宅に用いている部材や工法が同じであっても、施工していく中で誤った施工をしてしまえば住宅の性能は高くなりません。断熱材をいくら多く使って性能が高いことを謳っていたとしても、施工の技術が悪く気密性が得られていなければ、本来の断熱材の効果を100%発揮することはできません。
住宅の性能を重視する場合は、今までの実績も考慮してみると良いでしょう。
デザイン性と性能のバランスを考えながら
実際のところ住宅会社の選び方としては、デザイン性と性能のバランスを考えながら決めることが一番良いでしょう。
デザイン性だけ優れていても、実際に暮らし始めるとメンテナンス費用が必要以上にかかったり維持が困難だったりします。一方で性能だけ求めても、暮らしにくい間取りだったり見た目が必要以上に悪い住宅であったりすれば、暮らしているうちにうんざりしてリフォームをしたくなる可能性もあります。
また、デザインが気に入った住宅会社を見つけた時に、そこで作ってもらったプランを他の会社で再現してもらおうと考える方もいるかもしれません。しかし、他の会社で似たようなデザインをお願いしたとしても、全体のデザインのまとまり感がなく、似て似つかぬ住宅になる可能性もあります。同じものを再現しようとしても、そのノウハウや技術がなく、同じデザインができない可能性もありますので、このようなことはお勧めできません。
デザインも性能もそれぞれの住宅会社が力を入れている内容ですので、自分が求めているデザインと性能を実現してくれる会社を探すことが重要でしょう。どちらか一方だけずば抜けていてもアンバランスなため、理想的なデザインと性能、またそれに伴って適正な価格で住宅を提供してくれる住宅会社を選ぶことで良い住宅ができるはずです。