間取りを失敗しないために
間取りを失敗しないために
住宅を考える上で、間取りについて興味が高い方は多いのではないでしょうか。
部屋の広さや子供部屋の数、洋室だけにするか和室も取り入れるか、平屋住宅もお洒落でいいな、など間取りについて考え始めるとキリがなくなります。間取りを考える時間を楽しむ方も多く、ライフスタイルに合わせて色々な間取りを考えるでしょう。
ただ、間取りについては失敗してしまったり、後悔が残るような住宅になってしまったりすると後々大変です。毎日使い続ける住宅ですので、失敗は極力避けたいところです。住宅を建てる際に皆さんたくさん考えて建てていますが、実際に建てた方が失敗したなと思ったポイントについて共有します。そうすることで、同じ間違いを避けられますので、成功する確率がより高くなるでしょう。
リビングの間取り失敗例
リビングは家族が長い時間を過ごす空間になるでしょう。長い時間使用するお部屋の間取りを失敗してしまうと、快適さが奪われてしまい住宅としての魅力が半減してしまいます。そうならないためにも、時間をかけてしっかりと間取りを考えていくべき箇所です。
リビングの失敗として多いのは、実際に家具を置くイメージを詰め切れていなかったことによる失敗です。広いリビングであれば問題ないでしょうが、どうしても敷地の問題や予算の関係から部屋の広さは上限があります。
実際に家具を配置したら、想像していたよりも部屋が狭く感じてしまい、窮屈なリビングになってしまったり、家具を新調したばかりに想定していた家具よりもサイズも数も増えてしまった失敗例もあります。家具を配置することも当初から考えて間取りを考えると良いでしょう。
また、日差しとの関係が気になるのもリビングです。日差しが入ると明るいリビングになりますが、「テレビに西日が当たり反射して見づらい」と言った失敗談もありますので日差しとテレビの配置も配慮してみると良いでしょう。
リビングに吹き抜けの天井を設けたいと考える家庭も多いです。吹き抜けは、夏は熱が篭りやすく、冬は暖房費が高くつく効率性の悪いリビングになる可能性があります。断熱性と気密性を高めた住宅だったり、吹き抜け部分にシーリングファンを設置して吹き抜け部分の空気を循環させたりすることで対策できますので、担当者とよく打ち合わせをして決めましょう。
水回りの間取り失敗例
キッチンやバスルーム、洗面所、トイレといった水回りは、住宅の中でも毎日使う重要なところです。水回りの間取りを失敗すると、家事が効率よく作業できなくなって使いづらい住宅になってしまいます。ストレスなく家事ができるように、使いやすい水回りを設計したいです。
バスルームは既製品のシステムバスを取り入れる家庭が大多数でしょう。システムバスは規格製品となっていますので、どれを選んでも一定の品質や使い勝手が得られるので安心です。バスルームの失敗例としては、開放的な大きい窓を設置した場合、外からの視線が気になって落ち着かないバスルームになってしまったというケースがあります。
外から入浴しているシルエットが見えたり、冬は窓が大きい分、バスルームが寒くなってしまったりという、開放感を求めることによって発生するデメリットもあります。また、逆に窓を一切設置しないバスルームの場合、風を取り入れることができず空気が常に篭ってしまいがちなため、バスルーム内でカビの発生しやすい環境になってしまいます。機能性や住宅周りの人の視線等の環境を考えながら、ほどよく窓を設置するのが正解です。
トイレについては設置する場所で失敗する方が多いです。リビングに接しているところにトイレを作ったことで、お客さんが来ている時にトイレの音が聞こえてしまうという失敗例もあります。プライバシーも配慮したトイレの設置が必要です。
キッチン周りの失敗例で代表的なのがスペースの問題です。
例えば、ゴミ箱の置き場所を全く考えていなかったり、狭めのスペースでゴミ箱を考えていたら、分別や家族が増えた時にゴミの収納力が不足しているという失敗もありました。
綺麗に収納できるようなゴミ箱のスペースがあると、キッチン全体もすっきり見えますし使い勝手も良くなりますので、ゴミ箱のスペースは少し広めに考えた方が良いでしょう。
また、キッチンは家電を多く使用します。炊飯器に電子レンジ、冷蔵庫、トースターやミキサー、コーヒーメーカーなどコンセントの数が足りず、これらの家電が同時に使えないこともあります。コンセントはたくさんあっても、使っていない時に邪魔になるものではないので、必要な個数をしっかりと確保するようにしましょう。
寝室の間取りの失敗
最後に寝室ですが、2階建ての住宅では2階部分に寝室を設置する家庭が多いです。ただ、2階は1階の熱が上がっていくので、熱が篭らないかを考えた方が良いです。西日が入る2階の部屋は、夏場はとても暑くなります。そこに寝室があると気温が下がってきた夜間も日中と同じくらい暑くなったままですので、寝る間も他の部屋以上に冷房を稼働することになります。西日の入らない部屋を寝室にする等の間取りの工夫も検討しましょう。