住まいづくりのコラム

納得の住まいづくりに
役立つ情報をお届けします。
家づくりの参考に是非お役立てください。

住宅選びのポイント土地
2019.12.27

セットバック付きの土地は要注意?!特徴を知った上で購入を

セットバック付きの土地は要注意?!特徴を知った上で購入を

住宅用の土地を探している時、セットバックという言葉を見聞きするかもしれません。

土地情報であれば、備考欄等に小さく記載されているので、見逃してしまうこともありますが、実はこのセットバックという言葉はとても重要な意味を持っています。

セットバックが必要な土地では、思い浮かべている住宅が建設できない可能性もありますので、土地を探している方は注意して見ることが必要です。

セットバックとは?

セットバックは英語ですが、日本語の意味としては戻すや後退させるという意味を持っている言葉です。

不動産業界ではこれを、「道路側から建物を後退させて建てる必要がある土地」という意味で使われています。

つまり、道路から一定の距離に住宅を建てられないことが法律で定められた不動産となりますので、セットバックの要件が付かない土地と比較すると自由度が下がってしまう可能性があります。

セットバックが必要な場合、敷地全体を活用することができなくなってしまいます。広々とした土地であれば、道路側に建物を建てられない部分が多少あったとしても設計プランを立てることは難しくないですが、狭い土地に住宅を建てようとした場合や間口が広く奥行きが狭い土地に建てようとした場合に、その不動産がセットバックの必要な土地であれば、思い描いた住宅を建てることが難しいかもしれません。

どれくらいの距離をセットバックする必要があるのか

敷地に接している道路の幅が4メートル以下の場合はセットバックが必要になります。

例えば、敷地が設置している道路が、幅2.5mしかない場合、セットバックが必要な土地となります。

法律では、道路の中心からセットバックした建物の距離が2メートル以上になることが求められます。道路幅が2.5mですので、道路の中心から敷地までの距離が1.25mとなります。道路の中心から2m離す必要があるので、道路側から0.75m以上は建物を離して建てることが必要です。

ただし、その敷地の道路の向かい側に住宅がなく、河川等がある場合にはセットバックしなくてはならない距離が変わってきます。対岸が河川等の場合は、道路の幅と建物をセットバックする距離が4m以上必要となります。

先ほどと同じ道路幅が2.5mの敷地であれば、建物を1.5mセットバックする必要があります。1.5mも住宅を離すとなると、土地によっては使い勝手の悪くなる可能性もあります。

法律で定められているセットバックの距離ですが、対岸側に住宅があるのか河川等なのかで距離が異なる理由も明確にあります。考え方としては、道路幅は4m以上確保したいという発想からで、対岸も住宅であればお互いに道路の中心から2mずつ離していれば自ずと4mの距離を確保することができます。

しかし、河川等であれば対岸はセットバックすることができませんので、道路の幅プラスセットバックで4mの道路幅を確保することになります。4mの道路幅が確保できれば、消防車等の大型車両も通行できることになりますので、街の安全面も踏まえての法律となります。

容積率や建蔽率も変わる

セットバックが行われることによって、建てることのできる住宅の大きさや広さの上限が決まる容積率や建蔽率の考え方も変わってきます。

容積率は、住宅の延べ床面積を土地の広さに対してどこまで建てて良いのかを決める数値となります。建蔽率は、敷地に対して住宅が占めることのできる面積の割合(建築面積)になります。この容積率と建蔽率ですが、土地のセットバックが行われると、セットバックされた敷地は容積率も建蔽率も敷地の面積から除外することとなります。

例えば、土地が200平方メートルの広さがあったとします。セットバックの必要がない通常の土地であれば、容積率が200%、建蔽率が60%だったとすると、延べ床面積400平方メートル、建築面積120平方メートルが上限となります。

もし、セットバックが必要でセットバックした面積が20平方メートルあったとすると、建蔽率や容積率の計算は土地の面積が180平方メートルとみなされます。同じ容積率が200%、建蔽率60%であっても、延べ床面積は360平方メートルまでが上限、建築面積は108平方メートルが上限となってしまいます。

セットバックした部分に門や塀を設けることも不可

セットバックした部分には門や塀を設けることも不可となっています。実際のところセットバックした部分は、道路と同じような扱いで考える必要があり、敷地が有効活用できなくなってしまうので、通常の土地よりも住宅建設に制限がかかってきてしまいます。なお、自治体に申請が必要ですが、セットバックした部分に関しては固定資産税の税金は免除されます。

様々な制約が発生しますので、セットバックが必要な土地については、よく理解をした上で購入を検討しましょう。

住まいづくりのコラム一覧を見る

住宅選びのポイント 土地 についてのその他のコラム

もっと詳しく知りたい方にニッケンホームの家づくりがわかる
コンセプトブック

資料請求はこちらarrow_forward_ios

Copyright (c) Nikkenhomes. All rights reserved.