- 住宅選びのポイント
- 2020.09.28
将来的な資産価値は戸建てと分譲マンションのどっちがオトク?
戸建住宅と分譲マンションでどちらに住もうか悩んでいる方も多いでしょう。戸建住宅と分譲マンションでは、それぞれメリット・デメリットがあります。
分譲マンションは世帯がいくつも集まった集合住宅ならではの特徴があり、マンションの維持・管理はマンション管理組合が主導で行っていくので、個人が考えるよりも計画的で安心感があるでしょう。その一方で、毎月の修繕費用の積立金額や管理費用、工事内容など分譲マンション全体で足並みをそろえなければならないことも多いです。
戸建住宅であれば自由度が高いので、建物の修繕を行う内容や時期も個人がやりたいように行うことができますし、費用の積立も無理のない範囲で行うことができます。長期的に自分で納得のできる修繕内容を実施できるのが戸建住宅のメリットでしょう。
しかし安かろう悪かろうのメンテナンスを行うと、頻回に建物の維持費用が発生することになるかもしれません。今回は、戸建住宅と分譲マンションの将来的な資産価値について考えたていきます。
住宅の資産価値は何で決まるの?
住宅の資産価値は一体何で決まるのでしょうか。単純に考えると、土地と建物のそれぞれの資産価値で住宅の資産価値が決まります。
土地の資産価値は、敷地の広さと土地の坪単価の相場で数字をはじきだすことができます。広さはそれぞれの土地で決まっていますので変えることはできませんが、土地の坪単価は時期によって変動します。土地の坪単価の相場が変動する要素としては、土地の利用価値や利便性によって変化します。
例で言えば、近くに駅ができることで利便性が高まり土地の価値が上がります。駅ができるなどの交通機関が充実するだけでなく、大型な商業施設や大型スーパーが近くにできたり進学校が新設されるなどで、そこのエリアに住みたい人が増え、人気が高まったりするケースもあります。土地は限りがありますので、そのエリアの人気が高まれば資産価値も上昇します。
将来的に土地の利便性が高まりそうなエリアであれば、資産価値が上昇していくことも期待することができるでしょう。ただ、人気が高くなりそうなエリアかどうかを見極めるのは難しいので、資産価値が上がりそうな土地を購入するのはなかなか難しいでしょう。
建物の資産価値については、年数の経過とともに資産価値が目減りしていくのが日本の不動産として一般的です。しかし、国も長期優良住宅の建設を推進するなど100年以上の長寿命住宅を現在は目標に掲げていますので、昔の住宅よりは長く住み続けることができます。それに伴って住宅の資産価値が目減りするスピードも少しずつ減ってくる見込みです。最近の住宅であれば、築20年くらい経過しても状態が良い建物が多いので、売るときにも有利になります。
土地・建物の価値を戸建住宅と分譲マンションで比較
戸建住宅と分譲マンションで土地と建物の価値を比較してみます。
戸建住宅は借地等でない限り、土地も建物も全てが所有物になっていることがほとんどですので、どちらも自分の資産となります。
それに比べて分譲マンションは、自分の部屋と廊下やエントランスなどの共有部分は住民で分け合って持っています。土地については、分譲マンションの所有者で所有権を分け合って持っています。何百分の一だけ土地の所有権を持っていたとしても、分譲マンションが建っているので売ることもできませんし、実際は資産価値を求めること事態がナンセンスでしょう。
戸建住宅と分譲マンションを比較した場合、戸建住宅の方が最終的に土地の資産価値が残るところが大きなメリットになるでしょう。建物が古くなって取り壊しをした場合でも土地が残っていれば、新たに住宅を建てることもできますし、更地として売却して現金にすることも可能です。
一方でマンションは土地を売ることはできません。ただ、分譲マンションは立地条件の良いところをデベロッパーが入手して建設しているケースが多いので、利便性が高いエリアでは年数が経過してもマンションの価格の下落が少ない場合もあります。
建物を比較すると戸建住宅よりも法定耐用年数が長い鉄筋コンクリート造等で作られているのは事実です。しかし、木造住宅を建てる技術が向上し、住宅の寿命が長くなってきた現在においても、法定耐用年数の年数は以前のままで変更がありません。
そのため、長期優良住宅の基準を満たした木造戸建住宅で、適切なメンテナンスをしっかりと行っていけば、耐久性が高い100年住宅も可能となり、資産価値は比例して高くなるでしょう。
総合的に判断すると、戸建住宅の方が最終的に土地が残り資産が手元に形成されており、将来的な建て替えや売却といった選択肢があり、資産価値として残る可能性が高いといえるでしょう。