二世帯住宅で円満に暮らすコツ
二世帯住宅を考えている方にとって一番の悩みは、義理親との同居が円満にできるかどうかでしょう。
自分が我慢したとしても、相手が我慢ができない場合もありますし、知らず知らずのうちに不快な思いをさせてしまっていることもあるかもしれません。二世帯住宅を検討する場合は、2つの世帯が心配や不安がありながら検討する状況となります。
しかし、二世帯住宅が検討候補に上がっているということは、二世帯住宅にすることで得られるメリットや事情があったはずです。そのメリットとデメリットをよく考え、二世帯住宅をどう実現させるかを冷静に判断していきましょう。
二世帯住宅のメリットをあらためて確認
二世帯住宅を考える時、不安や心配ばかりが先行する方もいると思いますが、まずは二世帯住宅にすることで得られるメリットを確認しましょう。
メリットはその世帯によって大きいか小さいか変わってきますが、二世帯住宅になることのメリットとデメリットを確認し、どちらを選択した方が良いかを冷静に考えると、考えをまとめるヒントになるかもしれません。
二世帯住宅になることによるメリットの1つとしては、経済的な恩恵があげられます。親世帯が住宅資金を援助してくれることもありますし、同居してからの生活費を援助してくれるところもあるでしょう。逆に子世帯が親世帯の生活を援助して支えてあげたいと考えているケースもあります。
資金的な援助だけであれば、一緒に暮らさなくても住宅資金を援助してくれたり、生活費の仕送りだけでも良いのではないかと考える方もいると思います。
確かに資金だけを援助して支える方法もありますが、1つの建物で生活することで冷暖房費や電気代、食費などの費用を圧縮できる場合もありますので、仕送りや住宅の購入資金の援助よりも効率的に経済的支援を行いやすいというメリットもあるでしょう。
一緒にいることで見守りができる安心感
二世帯住宅で一緒に暮らすことは、経済的なメリット以外ももちろんあります。親の介護が必要になった時に同じ建物であれば手助けも可能ですし、まだまだ若くて元気な年齢であっても、近くで親の姿や様子を見ていられるのは安心感があるでしょう。
介護を行うまで極端な状況でなくても、加齢は年々進んでいき身体能力が徐々に衰えていきます。
例えば、年を重ねていくうちに、車の運転に不安が出てきたり、重たい荷物を持つのが少しずつ辛くなってきます。そのような親世帯が困っている様子を近くで見守り、すぐに気がつくことができるのは、日々顔を合わせて一緒に暮らしているからこそ可能になります。
また、子ども世帯も親世帯と一緒に暮らすことで、孫を見てもらったり親世帯の子育ての経験や知識を共有してもらい、子育てを助けてもらえるメリットがあります。
特に共働きの家庭であれば、子供と一緒にいる時間が短くなったり、急な仕事で子どもを預けなければならない場合もあるでしょう。
そうした時に親世帯が同居していれば、子育ての支援を受けやすい環境が整っていますので、安心して働くことができます。
二世帯住宅で暮らすのであればメリットに目を向けて
二世帯住宅で暮らす場合、相手の世帯と一緒にやっていけるかなどの不安や心配ばかり考えてしまいがちですが、メリットに目を向けて考えることが大事です。
その上で、自分たちの中で許容できる二世帯住宅の暮らし方はどのようなラインになるかを考えましょう。程よい距離感を実現できる間取りで建てることが重要になります。
例えば、1つの建物を玄関の入口から完全に分ける二世帯住宅もあります。その場合、お互いに顔を合わせることはあっても、各々の住宅は仕切りがありプライベート空間となるので、一番プライバシーが守られた二世帯住宅となります。その一方で、完全に世帯を分けることで寂しさを感じる方もいます。
また、玄関を一緒にして中で親世帯と子世帯を分ける間取りも可能です。この場合、お互いの生活エリアへの行き来はできますが、日々の基本的な生活は別々となります。キッチンは個々に設けることで、生活時間の異なる二世帯が食事に気遣うことはありませんが、トイレやお風呂などの水回りを共有すれば住宅の建築コストを抑えることができます。
また、2つの生活空間をつなぐ共有エリアとして、二世帯が団らんできる空間を設けると、適度なコミュニケーションも生まれるでしょう。
完全に2つの世帯が1つになって生活する方法もあり、間取りによって様々な二世帯住宅の暮らし方を作ることができます。自分たちにあったスタイルを見つけることで、ストレスの少ない二世帯住宅が実現できるでしょう。