- メンテナンス
- 2021.10.10
戸建てメンテナンス 屋根・外壁編
日本の戸建ては、都市部に多く見られるような3階建てだとしても、木造の割合がほとんどです。鉄筋コンクリート造(SR造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などと違い、建築時のコストがかからないことが理由の一つです。
ただ、建物にはメンテナンスが必要で、一番早くメンテナンスがやって来るのは屋根・外壁になります。木造に限らずですが、太陽や風雨、埃に年中さらされ、振動や気温の変化などのダメージを受け続けている部分が屋根・外壁です。劣化が他の部分より早く訪れるのは当然で、適切な時期に適切な箇所をしっかりフォローすることが重要になります。
初めて戸建てを持った場合、メンテナンスのタイミングがわからないこともありますので、今回はまず、屋根・外壁についてのメンテナンス時期と方法をお伝えします。
屋根・外壁のメンテナンス時期
屋根・外壁のメンテナンス時期は、築8~15年ほどの間といわれます。最長まで待てばいいというものではなく、早いほうが建物の寿命を長くすることは確かです。
劣化が一番ひどい場合、雨漏りになってしまいます。もし、雨漏りになってしまってからメンテナンスをしようとしても、今日の今日で修理ができるかというと、不可能です。部分的な小さい応急処置なら一時的に可能かもしれませんが、基本的に数日~1・2週間はかかります。雨の続く梅雨時だったらどうでしょう。台風の時期だったらどうでしょう。考えただけでも、困るというよりは恐ろしいことなのです。
雨漏りを放置すればするほど、コケ・藻・カビの温床になり、身体にも多大な影響が出る可能性も含んでいる危険な状態だと認識しましょう。
そうならない前に然るべき時期にメンテナンスを行い、早期発見・早期対処することは、建物を守るだけでなく、命を守ることにもなります。
屋根・外壁の状態を点検・診断
屋根・外壁のメンテナンス時期は、築8~15年ほどの間といいましたが、メンテナンス方法によって時期が違ってくるものです。それには、今、屋根・外壁の状態がどうなっているかを知る必要がありますが、施主が自ら屋根に上ることは大変危険ですし、素人では目視しても正確な診断ができないことがほとんどです。
ニッケンホームでは、10年間で5回の無料点検に伺います。プロの仕事はプロに任せるのが一番です。
屋根・外壁のメンテナンス方法
屋根・外壁のメンテナンス方法を大きく分けると、塗装か張り替え(葺き替え)かになります。点検・診断次第です。既存材に上から重ね張りをする、中間的なカバー工法もありますが、ここではひとまず2つの方法をご紹介します。
屋根・外壁を塗装する場合の症状と費用感
屋根・外壁共、コストが安く済むのは塗装メンテナンスです。変色・色あせ、塗膜のはがれ・膨れ、チョーキング現象(白い粉が手につく現象)が出ていれば、塗装の塗り直しを指摘されるでしょう。コケ・藻・カビが発生しても、塗装が劣化している証拠ですが、防水機能に問題があることも考えられ、塗装だけでは済まない場合もあります。
いずれにしても、費用には幅があります。塗料の機能による種類があるためです。汚れを落としやすい機能があったり、遮熱・断熱機能があったりと、機能性の高い塗料ほど、高額になっています。
セットにすると割安感があるのは、足場代や材料の運搬費、廃棄処分などの諸経費が一度で済むからです。屋根・外壁は、同じような時期にメンテナンスが必要なら、一緒にメンテナンスをしたほうがお得で、次のメンテナンス時期までひとまず安心できます。
屋根・外壁を張り替え(葺き替え)する場合の症状と費用感
張り替え(葺き替え)は、全体をすべて取り替えることです。“屋根材にひびや割れが見つかった” “棟板金の浮きや釘抜けなどで屋根材がズレていた”など、屋根材そのものが破損しているような場合になります。少しの損傷だったとしても、下地材や防水シートが劣化していることもあり、判断はプロでなければわからないことです。
屋根材・外壁材によって費用は違いますが、張り替え(葺き替え)費用は塗装より高くなります。セットにすれば多少の割安感はありますが、かなりメンテナンスをしていない場合でなければ、屋根・外壁共に張り替え(葺き替え)をすることは珍しく、両方を塗装するか、塗装・葺き替えを組み合せるかになるでしょう。