注文住宅メーカー選びの基準

注文住宅の夢や希望はあっても、これ以上ない満足感を与えてくれる、注文住宅メーカーはどれくらいあるでしょうか。

主な注文住宅メーカーをカテゴリーで分けると、ハウスメーカー・工務店・設計事務所の3種類になりますが、どこもメリットとデメリットはあり、メリットは各社HPなどで力説しています。建てたい側にとってはますますわかりにくい状況だといえるでしょう。

そこで、注文住宅メーカーを選んで建てた方々のデータから、注文住宅メーカーを選ぶ際のニーズや建てた後の満足度などをお伝えし、最後に注文住宅メーカー選びのポイントをご紹介します。

注文住宅を建てたい側はお客様であり、「一般消費者」ですから、当然、基準にする注文住宅メーカーを選んだ理由があります。一方、建てる側になる「住宅事業者」にも企業方針としてお客様にこうしていきたいという指針があります。

両者の想いがデータ^※として出ているものの一例を挙げてみます。面白いことに、「一般消費者」と「住宅事業者」が挙げたものが共通しています。

今後の取り組み事項として「住宅事業者」が挙げたのは、上位から「建物の性能」「土地の仕入れ」「住宅プランの提案力」です。「一般消費者」が挙げたのは、上位から「建物の性能」「住宅の立地」「デザイン」になります。

「住宅事業者」としては、「一般消費者」からのニーズがあっての取り組みだと考えられますが、お互いがこれらを意識すれば、相談や打合わせの話はスムーズになるでしょう。

※住宅市場動向調査2020年度2月調査結果データ　調査対象：住宅事業者、一般消費者　独立行政法人　住宅金融支援機構フラット３５ (jhf.go.jp)

あくまでも、注文住宅を建てる前は理想でしかない段階です。実際、建ててみてからの満足度は、建てた方にしかわからない感覚ですが、これについてもデータ^※の一例があります。完成してからの満足度を0%～110%まで10%区切りで調べたものです。

一番多いのは80%、次に70%、90%、60%、100%、50%、110%以上、40%、30%の順になっています。満足している度合いは70～80%という方が多いわけですが、本来は100%、110%以という方が多くあって然るべきでしょう。

全体的に約9割の方は、満足しているわけですが、約1割の方は、理想の注文住宅が半分しか実現できなかった、それ以下だったという結果になっていますし、後悔をしているという割合も1割となっています。

結局、この差は何かといえば、“打ち合わせより機転が利いていると感じた設計になっていた”“図面上で見るより理想を超えていた”などという、「住宅事業者」の実力の差でしょう。

それだけ、満足した方は「住宅事業者」の担当者と相性がよく、「住宅事業者」の提案力がよかったということになります。

後悔ほどはいかなくても、理想の注文住宅にならなかったと感じる理由は何でしょうか。お客様のどんなオーダーでもストライクゾーンに入るようにする、「住宅事業者」の実力の差もありますが、注文住宅を建てたい側の「一般消費者」の甘い見通しがあるかもしれません。

ひと言でいえば、注文住宅への理想や期待が経てる前から大き過ぎてしまい、現実の建物で暮らした時にギャップが拭えなくなってしまうことが主な要因になります。理由として考えられる代表的な思いは以下のようなものです。

1.時間やコストをかけた割に、想像とは違った建物になってしまった

2.生活をしてみたら、不便だと思う箇所がいくつも出てきた

3.注文住宅でなくても、割安な建売住宅でよかった

4.途中から疲れはじめ、注文住宅メーカーのいう通りにしてしまった

5.こだわり部分が、売却時に資産価値を下げることになった

これらの思いが沸き上がるのは、時間やコストと理想のバランスが最初から最後まで取れていなかったからではないでしょうか。

注文住宅に夢を描いても、結果は100%以上の満足感になっていない現実があります。反対に、担当の営業マンや設計士と相性がよければ、100%以上の満足感を得られる体験談もあり、相性のいい注文住宅メーカーとの出会いが最も重要になることも現実です。

理想を叶えてくれる注文住宅メーカーは一心同体の同士も同然。少しでも違和感があれば、理想の注文住宅は建たないと思ってもいいでしょう。

土地探しを除き、注文住宅が完成するまでの期間は8～15ヵ月はかかるといわれます。励ましてくれる同士がいなければ、家づくりのモチベーションを保つことは、想像以上に難しいのです。

2022年度	100％
2023年度	100％

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