住みやすい家、ベストな間取りとは
住みやすい家にするために考え、悩み、決めるのが間取りです。出来上がっても、まだ一件落着ではありません。注文住宅でも、住んでみなければベストな間取りだったのかの結果がわからないからです。家族構成によっても理想の間取りは違ってきます。どんなに万全を尽くしても万能な家はないというところが現実ですが、いったい、住みやすい家の基本とは、どんな家を指すのでしょうか。これから考えていきます。
一般的なベースとなる、住みやすい家の条件
注文住宅でも、「理想の間取りを考えていたのに、住んでみたら使い勝手のよくない間取りになってしまった」という後悔の事例もあります。
理想の住まいが叶うことは注文住宅のメリットですが、理想を追い過ぎて、基本を見失わないようにすることが先決です。住みやすい家となる間取りの基本はシンプルだと気づくことがスタートになります。長い人生を過ごす家だからこそ、住みやすさのパーセンテージは落とさないようにしたいものです。
1.家族揃って快適に過ごせる環境
四季を感じる日本の暮らしは風情がありますが、家の中の環境となれば、1年中、外の気温に左右されない快適さが求められます。子どもや高齢者など、体力のない家族の体調管理のためにも、家の中の快適さを保つことは、最も重要な条件だといえるでしょう。
断熱性や気密性、通気性、採光性などは、建物自体の性能とも関わりますが、間取りにとっては欠かせない機能です。すべての部屋で機能性を高めることはベストですが、周辺環境で無理なこともあるでしょう。その場合、間取りに優先順位をつけ、工夫をしながら快適さを保てるよう心がけてください。最低でも、すべての間取りに通気性のよさを考えてみることは大事です。
2.家族が増えても効率的に動ける動線
「家事動線」と「生活動線」を考えた間取りです。まず、主婦が中心になる家事動線ですが、炊事・洗濯・掃除の3大家事を毎日こなさなければならない大変さを、いかに軽減できるかにかかっています。すべての部屋とつながる動線をいかに短くできるかが課題です。
次の生活動線は、家族が行動するそれぞれのパターンに対応できるようなスムーズさが必要です。各寝室からリビング・ダイニング、洗面所、トイレ、クローゼット、玄関までが毎日中心のルーティンになり、使用する時間が集中する時ほど、いかに混乱をなくすかが課題になります。
3.家族が困らない収納
よく聞く悩みとして、収納が足りなかったということがあります。家族が増えるにしたがって、思いがけないものが次々増えていくことが原因です。
各部屋に収納スペースを設けることの他、ウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットを設けたり、階段下や玄関脇のちょっとしたスペースも無駄にしないなど、間取りにさらにプラスする工夫収納が初めからあれば、家族が増えたとしても十分な収納容量が期待できます。
4.ライフスタイルの変化へ臨機応変に対応
人の一生は、同じペースで生活していける方のほうが少ないでしょう。家族の構成が変わったり、仕事や趣味のペースが変わったり、長いスパンの間にはいろいろな変化が起こります。
今に合った間取りも大事ですが、将来を見据え、何の間取りに変化できるかも考えて設計すると、後のリフォーム費用の削減にも役立つでしょう。ご自身の老後まで大切に考えることが何より理想の間取りかもしれません。
何事も早く準備をしておくことで、いざという時に困らないようにしておきたいものです。
住みやすい家、ベストな間取りに近づくために
はじめに、“どんなに万全を尽くしても万能な家はない”といいましたが、少しでもベストな間取りを手に入れたいのなら、事前にどれだけ惜しみなく時間を使って勉強をするかがポイントになります。
モデルハウスを見学したり、相談会に参加したり、建築事例を見たりなど、いろいろな現場や建てられた方の声に触れてみることです。すべてが知識として蓄積されていくうちに、途中でハッと気づくことがあるかもしれません。
何事も見たり、聞いたりしなければ、初めてのことですからわからないのは当然でしょう。ただ、失敗してしまうと、金額が金額だけにメンタルダメージは大きいものです。明らかな失敗だとまではいかなくとも、後悔が残っては、これから何十年と暮らしていく上で気持ちのいいものではありません。だからこそ、見聞きだけでも十分に体験することが重要になります。実際、注文住宅を建てたお客様の体験談は、実体験そのものですから、大変参考になるでしょう。
地元のお客様と一緒に住みやすい家をつくり続けて43年。ニッケンホームでも、お客様の施工事例や声を集めた動画やアンケートなどをHPで公開しています。ぜひ、一度、ご覧ください。ご相談窓口も随時設けています。