- 資金計画
- 2016.02.18
予算の決め方がカギ!?注文住宅の費用を節約
注文住宅は、家の大きさや間取り、作り付けの家具など、さまざまな部分を自分の好みにデザインすることができるものです。しかし、いろいろな部分にこだわることができるため、プランを練っているといつの間にか膨大なお金が必要になってしまうということも。お金をできるだけ節約し、理想の注文住宅にするためには、事前にしっかり予算を立ててそれを超えないようにすることが大切です。以下では、予算の算出方法、そして予算の増やし方についてご紹介します。
注文住宅の費用、おおよその目安
まずは、注文住宅を建てるにはどのくらいのお金が必要になるのか、おおよその目安を把握しておきましょう。
東京での坪単価の目安は、ハウスメーカーで75万円前後、工務店で45万円前後です。この額はあくまで目安としてお考えください。
ただ、この坪単価というのは建物にかかる費用であることがほとんどです。水道や電気、電話線の引き込み工事や冷暖房工事、照明の工事などの費用は含まれていません。ただ、どの工事が坪単価に含まれないかは会社によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。なお、目安として、坪単価で計算できる建物の費用は、注文住宅の建築に必要なお金のうち70%前後です。
独立行政法人住宅金融支援機構が行った調査によれば、土地付きの注文住宅を建てる際に使ったお金の平均は3,600万円にもなったというデータがあります。この金額も1つの目安として考えてみてはいかがでしょうか。
予算の決め方
注文住宅を建てる際にはいろいろな部分にこだわってしまいがちなので、あらかじめ「この金額までしか出せない」という予算を決めておく必要があります。捻出できるお金はもちろん人によって変わりますが、以下の方法で予算の目安を計ることができます。
・頭金に捻出できるお金
注文住宅を購入する際に必要なお金は、基本的には"頭金"と"住宅ローン"に分けられます。今ある現金である程度の頭金を支払い、残りは住宅ローンで返済していくということです。
自身が持っている資産からいくらを頭金として用意できるのかは、"総資産から建築後に必要なお金を引く"ことで求められます。
建築後に必要なお金には、将来のために残しておくお金、電化製品や家具などを揃えるお金、病気や慶弔など急な出費に備えておくお金の3つがあります。
1つめの貯蓄については人によって異なるため、特に目安はありません。2つめの家具などの購入資金は50万円前後が目安となり、3つめの予備費は半年分の生活費を残しておくと安心です。
・住宅ローンで借りられるお金
金融機関から借りるお金は、借りられる限度額で計算するのではなく、"無理なく返済できる金額"を設定することが大切です。おおよその目安では、収入の25%以内であれば無理のない返済が可能だとされています。
年収が480万円の方の例でみてみましょう。この例では、月収は40万となり、その25%は10万円となります。毎月10万円を返済する計画で35年ローンを組めば、借りられるお金は3,500万円です。この金額以内で住宅ローンを組むようにしましょう。
頭金と住宅ローンの計算ができて予算が確定したら、注文住宅の契約に入る前に住宅ローンの事前審査を受けておくことをおすすめします。
予算の増やし方
人によっては、上記の計算方法で出した予算だと理想の注文住宅が建てられない、ということがあるかもしれません。その場合、以下の方法で予算を増やすことが可能です。
・夫婦の収入を合算
1人では十分な住宅ローンを確保できなかったとしても、夫婦の収入を合算して住宅ローンを組めば多くの融資を受けることができます。合算できる金額は金融機関毎に違いがありますので、金融機関に確認をして下さい。
・親から援助してもらう
親から頭金を援助してもらい、注文住宅を理想に近づけるという方法があります。その際に活用したいのが、親から住宅の購入資金を贈与してもらう際の非課税制度です。この制度は、所定の要件を満たせば、親から住宅購入資金を贈与してもらった際に一定額まで贈与税がかからないというもの。申請の時期によって非課税額が変わり、平成27年現在、平成31年6月までの申請で制度が適用されることになっています。
近年では、各ハウスメーカーや工務店で二世帯住宅のプランが幅広く用意されるようになっています。そのため、親世帯が住んでいた家を売ってお金にし、それを頭金に充てるという方法が可能となります。
あらかじめ予算を決めてから計画を
上記のような方法で予算をあらかじめ決めておけば、そのなかで注文住宅購入の計画を立てることができます。従って、計画の途中で予想外の予算オーバーとなることがなくなります。もし算出した予算では理想の住宅が作れそうにないのであれば、上記の増やし方をご参考ください。