サッシの違いで断熱性能が変わる?サッシとガラスの種類を紹介!
窓は意外と重要な役割を担っており、家づくりにおいてどのような窓を採用するか検討される方も多いでしょう。そこで、今回は「サッシの違いで断熱性能が変わる?」をテーマにサッシやガラスの種類、そしてそれぞれの特徴について紹介します。
サッシの種類は?
サッシといっても、さまざまな種類があり、どれを選ぶかによって家の性能が大きく変わるといわれています。ここでは、どのような種類があるのか、そしてそれぞれの特徴について詳しくみていきましょう。
アルミサッシ
アルミ製のサッシは日本では幅広く使用されています。加工がしやすく強度が高いことから、コストパフォーマンスに優れています。
ただ、熱伝導率が高いので、夏は熱く、冬は冷たくなってしまうのがデメリットとされています。
とはいえ、日本の住宅では非常に多く採用されており、一般的なサッシとして幅広く浸透しています。
樹脂サッシ
窓のフレーム部分が塩化ビニル樹脂でできており、優れた断熱性が特徴です。
ただ、従来のアルミサッシと比べるとコストが高くなってしまうことから、住宅メーカーによっては採用していないことがあります。
とはいえ、高断熱・高気密住宅が注目を集めていることもあり、樹脂サッシを標準採用している商品も少なくありません。
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシはアルミサッシと樹脂サッシを合わせたハイブリッド型のサッシです。
室内側を樹脂、室外側をアルミにすることで、コストを抑えながらも高い断熱性を実現できるのが特徴といえるでしょう。
木製サッシ
木製サッシは木の質感を感じられるのが魅力的です。断熱性にも優れており、寒さが厳しい冬場でも冷たい空気が伝わりにくいという特徴があります。
ただ、アルミや樹脂よりも耐久性が劣ってしまうので、採用する場合はしっかり検討したほうがよいでしょう。
ガラスの種類は?
サッシにはさまざまな種類がありますが、実はガラスにもいくつかの種類があるのです。
ここでは、それぞれの特徴について紹介するので、ぜひ参考にしてください。
単板ガラス
単板ガラスは1枚ガラスのことをいい、昭和から平成初期にかけて採用されていました。
1枚のガラスで作られているので、断熱性が低いだけでなく、防犯面でもデメリットがあることから、近年の注文住宅では採用されることはほとんどありません。
複層ガラス
複層ガラスは2枚のガラスを組み合わせて作られています。単板ガラスよりも厚みがあるので、断熱性はもちろん、防犯面にも優れています。
ただ、イメージとしては単板ガラスよりも少し断熱性が高いくらいなので、より高い断熱性を求められる方は、これから紹介するLow-E複層ガラスやトリプルガラスを採用したほうがよいでしょう。
Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスは2枚のガラスのうち、どちらか1枚の中空層側に特殊な金属膜が貼られているガラスです。
ガラス内の特殊な金属膜によって、太陽の熱を吸収、反射することができるので、日差しが強い夏場でも外からの熱を室内に入りづらくしてくれる効果があります。
さらに、冬場は室内の空気が外に逃げにくい性質があるので暖房効率を高められる効果が期待できるでしょう。
トリプルガラス
トリプルガラスは3枚のガラスで構成されています。
3枚のガラスの層には空気よりも熱を通しにくいアルゴンガスやクリプトンガスが入っており、Low-E複層ガラスよりも高い断熱性、気密性を実現しているのが特徴です。
さらに、遮音性や防犯性が高く、近年注目を集めているガラスといえるでしょう。
サッシやガラスで断熱性能は変わる?
ここまでさまざまな種類のサッシやガラスを紹介してきましたが、「それで性能は変わるの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。
結論からいうと、サッシやガラスで断熱性能は大きく変わります。
とくに樹脂サッシとトリプルガラスの組み合わせは、非常に優れた断熱性能を実現しており、北海道や東北などの雪国では幅広く使用されているのです。
もちろん夏場でも効果を期待でき、冷房効率が高まることから、光熱費の削減につながります。
まとめ
サッシやガラスの種類で断熱性能が変わるので、どの窓を採用するのか、そしてどの窓が標準で採用されているのか、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
というのも、住宅メーカーによっては、希望のサッシを付けられない場合やオプション対応で追加費用が高額になる場合も少なくないのです。
とくに一般的なアルミサッシから樹脂サッシに変更する場合、数十万円単位で金額が上がることも珍しくないでしょう。そのため、これから家づくりを検討される方は、事前にサッシについて理解を深めておくとともに、住宅メーカーの標準採用の窓ガラスをチェックすることをおすすめします。