断熱方法について

住宅工法住宅選びのポイント: 2016.05.20

近年よく耳にするようになった「省エネ住宅」。この省エネ住宅に欠かせなくなってきているのが断熱方法なのです。
木造住宅では、従来充填断熱工法が主流でした。充填断熱材を柱や梁などの間に充填していく充填断熱工法は壁の内部を使用し断熱することができ、低コストで取り入れる事ができる点がメリットなのですが。構造材の部分は断熱できず、隙間風や壁内部に結露が生じるなどのケースもあるようなのです。

そこで注目されているのが、「外張り断熱工法」です。
この外張り断熱工法は、安定した高い断熱性と気密性が特徴で、近年取り入れる家庭が増えています。また、しっかりと断熱することは、長期的な電気代の削減・環境にかかる負担削減にもつながるのです。

外張り断熱工法とは？

外張り断熱工法とは、建物の外側に断熱材を取り付ける工法です。
主に、木造住宅や鉄骨住宅に用いられる工法で、軽量な板状の発砲プラスチック系断熱材を使用しています。外張り断熱工法は、柱の外側を断熱するため、壁面が均一に暖かくなります。そのため、夏・冬を通して壁内部と室内の温度差がなくなります。温度差が少ない分、壁内部の結露の可能性が少なくなり家の劣化を防ぐ事もできるのです。

室内の温度差は危険だった！？

外張り断熱工法は、家全体を均一に暖かくすることができるというメリットがあります。「そもそもなんで部屋を均一な温度にする必要あるの？」と疑問に思っている方もいますよね。実は、室内の温度差は身体への負担がとても大きいのです。
暖かいところから急に温度の低いところへ行くと、血管が収縮し血圧が上がってしまいます。そのため、高血圧の方や高齢者の方などは特に身体に負担がかかりやすいのです。断熱性能の低い家では、特に冬季はトイレや浴室などが冷え切っており、暖かい部屋から急に移動した時などにどっと身体に負担がかかると言われています。ですので、部屋を均一な暖かさにすることが出来る外張り断熱工法を取り入れることにより、安心・快適に暮らすことが出来るのです。

外張り断熱工法のメリット

「①高気密高断熱」
外張り断熱工法は、ボード状の断熱材が柱・梁の外側にあるため切れ目なく連続して設置が可能です。そのため、安定した高い断熱性・気密性を得ることが可能です。また、外張り断熱は壁全体の温度がほぼ一定に保たれるため、快適な湿度や空気を保つこともできるのです。

「②内部の結露を防ぐ」
ボード状の断熱材が柱・梁の外側にあり、切れ目なく連続して設置されるため、壁内部と室内の温度差が少なくなります。よって壁内部に結露が起きにくくなります。この結露を防ぐことにより、柱や梁の劣化を防ぎ安全に長く暮らすことができます。また、柱・梁などの木材が直接空気に触れる事が出来るため、木材の呼吸が促進され建物の耐性も向上します。

「③空間を自由に使うことが出来る」
柱や梁の外側に断熱材を設置するため、空間を圧迫することなく自由に使うことができます。理想のお部屋作りができ、さらに快適に暮らすことができるのです。

「④住みながらリフォームが出来る」
外張り断熱工法は、建物の外側に断熱材を取り付ける施工方法です。そのため家に住みながら断熱材を設置することが可能なのです。引っ越しする手間もお金も省くことができ家計も安心ですよね。

外張り断熱工法に使用される断熱材について

「外張り断熱工法を取り入れたいけど、断熱材はどれも同じなの？」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。断熱材は、種類によって効果や特徴などが異なります。断熱材で特に重視したい特徴は、高い断熱性（断熱の持続性）・耐火性・環境性能です。ネオマフォームという断熱材はこの性能を網羅しており近年注目を集めている断熱材なのです。高気密・高断熱なのは勿論のこと、耐火性にも優れています。ネオマフォームは火に強いため、炎に当てても炭化し、燃え広がりません。燃焼時の発生ガスも少なく、有毒なシアン化水素は発生しないのです。また、断熱は省エネと言われていますが、材質自体が環境に悪いものを使用していては、省エネの意味がありませんよね。その点ネオマフォームは、環境に悪いとされているフロン系ガスを一切使用しない「グリーンガス」発泡です。この「グリーンガス」は環境にも優しく理想の発泡とも言われています。このように、外張り断熱工法やネオマフォームは、環境破壊を防ぎながら、快適な住まい作りを実現することができるのです。