こだわりの注文住宅、売却時のメリット&デメリット
こだわりとオリジナリティが詰まった注文住宅。家主の夢が反映される家は、注文住宅を建てる醍醐味でもあります。ところが、売却時には思わぬ誤算が生まれるかもしれません。建てる時にはメリットであった家主のこだわりやオリジナリティが、他人にとっては不要かもしれないからです。注文住宅だからこそ生まれる、売却時のメリットやデメリットを考えていきます。
気になる、注文住宅の査定価格
注文住宅を売却する時、それなりの費用をかけ、設計に時間をかけて打ち合わせをして手に入れた家だけに、売却時の査定価格は気になるところです。実際のところ、建売住宅より費用がかかっているにもかかわらず、査定価格が思うような価格でないと困るのが本音でしょう。
ただ、もし、建売住宅と間取りが同じだと仮定すると、確かに建売住宅より高い査定価格にはなるかもしれませんが、注文住宅としてのこだわりやオリジナリティが売却を妨げることもあり、売れない問題が発生することもあります。
あまりに何ヵ月も売却できなければ、値引きをしなければならない可能性も出てきます。そうなると、建売住宅の査定価格と同等になったり、もっと低くなったりすることもあり得るのです。逆に、可能性としては低くなりますが、趣味嗜好が合うような方注文住宅にこだわる方が物件を気に入れば、査定価格通り売却できるかもしれません。
あるいは、「周辺道路のアクセスが向上した」「大型ショッピングモールができた」など、劇的に周辺環境が発展していれば、査定価格は上がり、思っていた以上になる可能性もないとはいえません。
総合的に見ていくと、売却時のニーズによって査定価格は大きく変動するといえます。注文住宅でも評価が低い場合、高い場合があること、長期に渡って人気のあるエリアの査定価格の変動は小さいなど、売却のタイミングによるでしょう。
注文住宅売却のメリット
昔から代々受け継いだ土地に建物が建っている場合
立地条件にもよりますが、土地形状の良さや広さは売りのポイントとして大きなメリットです。地盤が盤石であれば、なお心強いでしょう。都心部では、さほど土地が広くなくても、最寄り駅に近いだけですぐ売却できる可能性は高まります。
部材が頑強で、住宅性能が高い場合
注文住宅では、建てた時点やリフォーム時に耐震性や断熱性などの高い住宅性能が備わっていることが多くあります。中古だとしても、売却時以降にリフォームをしなくてもいいほど状態が良い家であったり、住宅性能表示や長期優良住宅の家であったりすれば、不動産業者のお墨付きになりやすく、力を入れて売却しようとしてくれるでしょう。
設計会社やメンテナンス履歴がわかる場合
どこの設計会社が建てたか、どこをいつ頃メンテナンスやリフォームをしたかなど、家の歴史ともいうべき履歴がわかると、買主の安心感が違います。名前の通ったハウスメーカーであれば、それだけで買主が安心することもあり、大きなメリットとなるでしょう。
注文住宅売却のデメリット
外観のデザインや特殊な間取りにこだわっている場合
注目される外観デザインやアート性のある用途にこだわった間取りなど、一見、興味を引くものではあっても、買主が長年住もうというイメージが持てない場合には、デメリットになってしまいます。たとえ、新築時は流行パターンであったとしても、数十年後は古く見えてしまうものです。
定期的なメンテナンスを怠っている場合
どんな立派な注文住宅であっても、屋根や外壁など、基本的な部分を適切な時期にメンテナンスをしていなければ、傷みは激しいはずです。中古だとしても、高品質な注文住宅のイメージから落差があると、買主から見放されてしまいます。
新築時の費用がかなりかかっている場合
新築時に理想の実現にかなりコストをかけてしまっていると、売却時にはどうしても建物は新築時よりマイナス評価になるため、驚くような差額になることがあります。新築時の費用にこだわると、成約期間が長引いてしまう可能性が高くなり、どんどん値下げをせざるを得ない状況になるかもしれません。
注文住宅を高く売却するための最初と最後の方法
注文住宅を高く売却するためには、建てる時と売る時が肝心で、最初と最後の業者にかかっています。
注文住宅を建てる時は、売却時のことも考えた土地探しや設計をトータルで相談できる住宅メーカーをおすすめします。なかなか第三者でなければ、売却のことまで気が回ることは難しいからです。
ニッケンホームでは、土地探しから売却まで請け負う、不動産仲介会社がグループ会社にあります。何でもご相談ください。