- 住宅選びのポイント
- 2017.09.29
二世帯住宅にするための注意点
今から住宅を建て替える方や、新しく住宅の購入を考えている方の中には、両親を含めて住むことが出来る二世帯住宅も選択肢の中に入れている人もいらっしゃるかと思います。
この二世帯住宅にはお金の面でのメリットがありますが、デメリット(注意点)としてプライバシー問題や相続関係のときのトラブル、両親との同居を解消するときなどの注意点や問題点も存在します。
もし、あなたが二世帯住宅を検討しているのであれば、二世帯住宅にするときのメリットとデメリットを紹介しますので、検討の参考にしてみてください。
そもそも二世帯住宅とは?
二世帯住宅とは夫婦と子ども、そして夫婦の両親を同居をする住み方のことをさしている言葉になります。
多くの二世帯住宅の形としては親子孫の三世代が同居をする形が多いです。
両親のことを考えて二世帯住宅にしようと考えている方でも、親子孫ではあそれぞれの生活スタイルがありますので、よくよく考えて二世帯住宅にしないと生活を始めてから予想外のことで失敗をしてしまうことがあります。
そのような後悔をしないためにも、二世帯住宅のメリットとデメリットを把握してから、二世帯住宅の検討・計画を立てた方が良いでしょう。
メリット①経済的な問題
二世帯住宅をする上でのメリットとしては、まずは経済的なメリットとして『建築費抑制』『相続税の節税』があります。
建築抑制については、建築費用と土地取得費用を抑えることが出来ます。
これは至極当たり前のことですが、家を2つ建築するよりも1つにした方がコストを抑えることが出来ます。
仮に両親がすでに持っている土地に家を建てる場合には土地の取得費用も必要ありません。
さらに相続税での節税のメリットについてです。
2015年からは相続税の控除額縮小などによって相続税の支払い対象となる方が大幅に増える見込みです。その一方で親と同居している場合などは「小規模宅地等の特例」を利用することができ、土地評価額を8割減とすることが可能なのです。
さらには小規模宅地等の特例については2015年より上限面積が330平米に引き挙げられ、内部構造で行き気ができる前提が不要になるなど使いやすく変更されました。
一昔前は同居型でないとダメだったものが、同じ二世帯住宅でも内部で行き来できない分離型(完全分離型)でもOKとなったのは大きいですね。
完全分離型であれば、二世帯住宅で問題となりやすいプライバシーの問題もずいぶんと緩和されることになるはずです。
メリット②生活コスト削減と孫の面倒
また数値化しにくいメリットとしては、『生活費』と『親と孫の触れ合い』があります。
食事や日常生活を一緒に過ごすことで、人数が少ないよりも多い方が日常生活にかかる一人当たりのコストを削減できることが可能なのです。
また親と孫の触れ合いについては、両親がいつでも孫と遊べることと、共働きをしているのが当たり前な昨今では子どもの面倒を見てもらえる、おじいちゃん、おばあちゃんの存在はありがたいものとなるでしょう。
デメリット①プライバシーの保護
冒頭でも少しお話にありましたが、自分の生活スタイルを持っていると大人が複数人で同居をすることで、様々な問題が発生する可能性があります。
二世帯住宅とは義理の両親(または息子・娘)との生活は双方においてストレスになることは少なからず発生をするでしょう。
このことから以前は同居方でなければ相続税上のメリットは発生しませんでしたが、2017年の今では相続上のメリットが完全分離型でも発生するようになりましたので、コストは多少高くなりますが完全分離型もひとつの選択肢として考えても良いでしょう。
デメリット②売却
二世帯住宅を何かしらの理由で売却をする場合には、同居人である両親の同意が必要となってしまいます。これは完全分離型の場合も同様であり、また二世帯住宅は需要も多くはないので売却するときには不利な条件になる可能性があります。
また兄弟がいる場合には両親の資産を相続するときにトラブルとなる可能性があります。
特にトラブルが起きやすい場合というのは、両親の資産のほとんどが二世帯住宅とその土地にある場合です。
この場合は兄弟が不満と持たないようにと、金融資産などの他の資産を相続として残しておく配慮が必要になります。
これらの内容は二世帯住宅を計画する段階で一緒に考えておく必要があります。
快適な二世帯住宅には誠実な業者が必要
これは何に関しても言えることかもしれませんが、極端な話では家のテイストが洋風なのか、和風なのかのように好みが合わないことがあります。
一般的にはこの話題を話すときには、両親とあなたのどちらか建築への資金が多い方の意見が通りやすいようですが、せっかく同居をするのに住みにくい家では意味がありません。
これら双方の意見を聞いてくれて、出来る限りの実現をしてくれるような業者を探すことが二世帯住宅を快適に実現するための第一歩かもしれません。