- 住宅選びのポイント
- 2017.11.11
独身女性の住宅購入が増加?派遣社員やパートでの住宅ローン利用状況
近年、独身女性が住宅を購入するケースが増えています。
しかも、正規雇用の女性だけではなく、派遣社員やパートで働く女性など幅広い年代、職種において、住宅ローンを組んで住宅を購入することが増えている現実があります。
30代40代の女性が購入者の7割
住宅を購入した独身女性のうち、その4割が40代、3割が30代となっており、以下50代、20代と続きます。中でも30代と40代で全体の7割を占めており、住宅の購入金額は平均で2500万円程度と言われています。こうした背景には、生涯を通じて未婚でいる女性が増えていることと関係しています。
住宅ローンを組んで購入する場合、完済までに35年程度かけるのが一般的ですが、生涯独身を見込んで老後のことを考えると、30代40代がいわゆる購入適齢期となります。
また、30代40代になると、年収が増え始め、住宅を購入するだけのお金を手にすることができます。老後のことを考え、資産を残しておきたいと考えた場合、マイホームを購入したいと思うのは自然なことです。
また、年収が上がれば上がるほど、購入金額が増える傾向にあり、平均年収の5倍から7倍の住宅を購入するような状況となっています。身の丈に合った住宅を選ぶというのが女性ならではの部分であり、独身女性の堅実性が如実に示されている部分であると言えます。
年収200万円台以下で購入する人が3割近くいる
年収別でみると、年収200万円台以下で住宅ローンを組んで購入する人が全体の3割、年収300万円台、年収400万円台の人が合わせて全体の半数弱となっており、年収400万円台までというくくりになると、実に7割以上ということになります。
年収100万円台の人でも1割弱いることからも、たとえ正規社員ではなかったとしても、住宅ローンを組んで購入するケースが増えており、自営業やパート、短期社員と呼ばれる人も購入するような状態となっています。
住宅を購入する独身女性のイメージは、大企業で働くキャリアウーマンが結婚をせずに、バリバリ働いたお金を家につぎ込むというイメージが多いですが、その実態は普通のOLやパート、派遣社員の独身女性が老後の不安を打ち消すように住宅を購入している姿が浮かび上がります。
そうしたこともあり、最近ではこうした女性向けの住宅ローンが増えているだけでなく、老後の不安に備えることのできる金融商品や保険なども登場し、住宅ではない形で資産形成を促そうとするケースが目立ちます。
なぜ年収が低くても住宅ローンが組めるのか
年収100万円台でも住宅ローンが組めて購入できることに驚く人もいるはずです。そうなると、その状態で民間の金融機関などで住宅ローンを組もうとしても基本的には断られてしまいます。年収が低くても住宅ローンが組める背景には、公的機関が関与する住宅ローンの存在があります。
条件が明確に設定されており、その条件さえクリアしてしまえば、たとえ年収が低くても利用することが出来ますが、一般の金融機関ではこうしたわかりやすい条件が明示されていないことがほとんどです。
住宅ローンの返済負担率はだいたい2割ぐらいに収まればいいとされています。2割ぐらいに抑えるには年収に見合った物件にする、自己資金を用意するなどのことも当然必要ですが、金利が低いことも条件となります。公的機関の住宅ローンがプラスに働くのは金利が低いという点です。
この場合は固定金利であることがほとんどであるため、たとえ金利が上昇したとしてもその影響は受けません。変動金利だと場合によってかなりの負担になることからおすすめはできません。
女性用の住宅ローンの特徴
女性向けの住宅ローンを用意する民間の金融機関もここ最近増えており、独身女性をターゲットにしたものが注目を集めています。一般的な住宅ローンと違う部分として、審査によって金利が大きく下がるというものです。場合によっては2%ほど金利が下がり、かなり安く借りることが出来ます。
1000万単位における1%の違いは年間の返済を考えると相当な差、負担の差となります。この金利の安さを見越して住宅ローンをチョイスすることができるのもメリットと言えます。
他にも、その時点では独身であっても、いずれ結婚し、出産などを経験した際に元金の据え置きができるものもあれば、ケガなどで働けなくなった場合、保険によって毎月の返済分を支払ってくれるサービスがあり、しかも無料で利用できるものもあります。
他にも家事代行サービスなどの女性にとってうれしいサービスもあり、それでいて普通の住宅ローンより年収の要件が低いこともあり、派遣社員などの非正規雇用の人であったとしても、気軽にローンが組めて住宅の購入が可能となります。
まとめ
非正規雇用の人は男性や女性に関係なく、今後も増えていくことが予想されます。そのような人でも安心して住宅ローンを組み、購入することができます。家を購入したい人は気兼ねなく、金融機関に行って相談することをおすすめします。