- 平屋住宅
- 2018.03.13
若い世代に人気の平屋住宅
従来は一戸建てといえば二階建て住宅が一般的でしたが、近年は若い世代を中心に平屋建て住宅の人気が高まっています。土地の狭い都市部では、できるだけ延べ床面積を広げるために階数の高い戸建てが主流でした。地方でももちろん二階建てや3階建ての方がステータスという見方が強く、せっかく戸建てを購入するのに平屋建てではメリットがなさそうです。なぜ平屋建ての人気が高くなったのか、平屋建てならではの魅力と併せて、若い世代に人気の理由を見ていきましょう。
平屋は意外とスタイリッシュ
従来は、平屋と言えば和風の伝統的な造りの建物が主流でした。もちろん和風の建物も味わいがありますし、畳の部屋や縁側、瓦の屋根は日本人として落ち着きも感じられます。ただ、洋風の建物が主流になった現代においては、和風の建物はどうしても時代遅れでカッコ悪いというイメージが強いものでした。それも昔の話で、近年では平屋でも非常にスタイリッシュでカッコいいデザインの建物が増えているのです。2階が無いので耐震性や天井高などを過剰に配慮する必要が無く、好みに応じて思い切って天井を高くしたり吹き抜けを作る、中庭を入れるなど自由自在なレイアウトが可能です。2階建てや3階建てには決して真似できないようなオシャレな空間作りが可能なので、まるでカフェのように開放感のある個性的なマイホームにすることができます。このため、オリジナリティを重視する若い世代に特に人気となっています。
子育てにも安心で便利
平屋建て住宅の魅力は、何と言っても子育てがしやすいということです。若い世代は小さな子供のいる家庭が多いですが、その場合気になるのが子どもたちのはしゃぎ声や足音などの騒音です。マンションでは近所への迷惑になりますし、2階建て住宅だと目が行き届かないので不安が残ります。特に小さな子どもは階段やベランダから転落したり、見えない場所で危険な目に遭うこともしばしばです。その点、平屋建てなら階下への足音を気にして子どもを怒り、窮屈な思いをさせることもありません。のびのびと家の中を走り回って成長させられますし、常に親の近くにいるので目の届かない場所で怪我をする心配もありません。子どもが勝手にベランダに出て、転落する痛ましい事故も未然に防ぐことができます。子どもの安全や成長を考えたら、平屋は若い世代にとって非常に快適で優れたスペースだと言えるでしょう。
コンパクトで使い勝手が良い
平屋建ては2階や3階がないので、一見するとスペースがもったいない印象があります。しかし、2階が必要だったのは子どもの数が多かったひと昔前までの話です。近年は出生率も年々減少し、一組の夫婦が産む子供の平均数は2人にも満たないほどです。極端に言えば、子どもの小さい若い世代なら1LDK程度でも十分生活はできるということになります。もちろん実際には荷物も増えるし子供も成長するので1LDKでは手狭ですが、平屋サイズなら子どもの数と照らし合わせても丁度良いサイズだと言えます。平屋と言っても土地の広さに応じて3LDKでも4LDKでも建てられますし、2階が無い分家の中で家族の気配を感じやすいというメリットもあります。コンパクトなので動線も短くて済み、無駄がありません。掃除をするのも洗濯物を干すのも、僅かな移動で済ませることができるので家事にも大変便利です。
将来的にも無駄がない
2階建ての家を購入したものの、実際に全ての部屋を活用するのは子ども達が巣立つまでです。大学生になって遠方の大学に通い、そのまま就職したりすれば実家に住むことはほぼありません。家で生活するのは両親のみとなり、余った部屋はそのまま物置になってしまうことがあります。将来的に子どもと同居する予定があれば良いのですが、そんな先のことを考えて家を購入する人はなかなかいません。また、高齢になって足腰が悪くなった時を考えると、2階の掃除やかたづけなども難しくなります。放置された部分はいたむのも早く、せっかくの家が管理できずボロボロになってしまう可能性もあります。この点、平屋建てなら子どもが巣立っても高齢になっても、管理できず放置することはありません。コンパクトなので手入れもしやすく、仮に使わない部屋が出ても目が届くのでメンテナンスも簡単です。
まとめ
一見もったいない使い方に見える平屋建てですが、様々なメリットから若い世代を中心に人気を集めています。個性的な外観や使い勝手の良さ、子どもの安全などを重視したい人は、2階建てにこだわらず平屋も検討してみると良いでしょう。今のところ2階建ての方がまだ人気なので、平屋の建売住宅はあまり多くありませんが注文住宅なら平屋住宅を建てることができます。