ライフプランシュミレーションで考える住宅購入時期

住宅選びのポイント暮らし方資金計画: 2023.11.17

人生の一大イベントともいえる住宅の購入。大きなお金が動くため、一般的には住宅ローンを考えた準備をしなければなりません。長い人生にかかわる大事なできごとだけに、しっかりとしたプランを立てる必要があります

今のライフスタイルから将来にわたり、お金の収支がどのように変化してくのかを予想するライフプランシミュレーションで、住宅購入の時期を検討してみましょう。

住宅購入を考えた時、ライフプランシュミレーションを行う理由

住宅購入を考えるにあたって、ライフプランシミュレーションが重要になる理由、メリットになる理由を具体的に伝えします。

①お金の出し入れや将来の資産状況の把握のため
今後起こり得るライフイベントを考えることで、子どもの成長に合わせた準備費用や介護に必要なお金、自分たちの老後資金など、いつ頃、どのような出費があるのかが、具体的に見える形になります。
現在の収入を元にして、どのくらいの貯蓄ができそうなのかも予測可能です。漠然としている将来のお金の不安を和らげることに役立ちます。

②大型出費の準備のため
住宅や車の購入など、かなり大きな金額の買い物をしなくてはならない時期もあるでしょう。予想される年収や預貯金などを元にローン借入額や支払額を試算することで、計画的に準備していくことが可能なため、購入のタイミングや支払計画が検討しやすくなります。

③普段からお金に対する貯蓄や節約の意識を身につけるため
お金に対して「何とかなる」精神で付き合っていると、行き当たりばったりで、目的や目標が達成できなくなってしまいます。普段から貯蓄や節約意識を身につけていなければ、住宅や車の購入などの大きな出費に限らず、様々なライフイベントに対応できなくなり、借金を増やしてしまうことにもなりかねません。
早いうちからライフプランシミュレーションを行うことで、将来の人生設計を見据えたお金の管理がしっかりできるようになっていくでしょう。

ライフプランシュミレーションで考える、住宅購入ポイント

住宅購入のタイミングや理由は、人それぞれです。結婚前後、子どもの誕生前後・学校入学前後、子どもの独立後、親との同居時など、人生のターニングポイントとなる場面のどこかでの決断になります。住宅購入の決断を促すのは、「長期にわたる住宅ローンを無事返済できるか」でしょう。最も重要なのは、「住宅ローンがどれくらい組めるか」ではなく、「住宅ローンを完済できるか」だからです。

実際、住宅ローンに関する調査では、2020年度における借入時の平均年齢は40.3歳、利用者の約65.2%が30～40代という一つの結果があります。^※住宅購入を決断するのは、30～40代が多く、それまでに貯蓄やローン返済のシュミレーションをしていると予測がつくでしょう。

ライフプランシュミレーションを行い、「これならやっていける」と確信できた時が、住宅購入の時期になります。

※住宅金融支援機構「2020年度フラット35利用者調査」

ライフプランシュミレーションに加えて検討する、住宅購入時期

「このあたりで住宅購入ができそうだ」と、ライフプランシュミレーションである程度予測がつくことで、実現へ弾みがつきますが、他にも住宅購入時期のチャンスを与えてくれそうなポイントが2つあります。

①住宅市場価格が下降している時
住宅市場価格というのは、需要と供給バランスで変化するものです。世の中の景気にも左右されます。人気エリアなども常に入れ替わるでしょう。もし、今希望しているエリアが手に届きそうにない住宅相場でも、住宅市場価格が下がれば購入できる可能性が出てくるかもしれません。何百万円、何千万円の違いが出てきますので、住宅市場価格をいつも意識しておくことは、住宅購入時期に影響してくるでしょう。

②住宅ローン金利が低下した時
住宅ローン金利も住宅購入時期に大いに影響を与えます。何千万円という住宅ローンを支払っていくことを考えると、金利がたとえ0.1%違ったとしても、何百万円の差がつくことになってしまいます。少しでも住宅ローンの負担を軽くするためには、常に住宅ローン金利を注視したいものです。